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スタッフ紹介
研修医 / 医学生

乳腺内分泌外科

診療内容

診療対象は乳腺、甲状腺、上皮小体疾患です。
乳癌の治療に関しては放射線科との協力により、MR I撮像法を新に開発し、より感度の高い画像の作成に成功しています。
更にこの技法を拡がり診断にも応用し、より詳細な拡がり診断を行うことにより必要かつ十分で最適な切除範囲を決定し、美容にも十分な配慮した低侵襲な乳房温存療法を行っています。
当教室で開発した迅速免疫染色法の活用により、術中に精緻な病理診断を可能としています。迅速免疫染色と人工知能(AI)診断の融合により、迅速で精緻な労働力にも貢献する病理診断システムの開発に向けて多施設共同研究に取り組んでいます。
また、腋窩郭清は術後のリンパ浮腫、生活の質(QOL)の低下につながる合併症であるため、これを軽減すべく腋窩縮小手術の確立に向けた多施設共同臨床試験に取り組むとともに、新規治療開発にかかわる各種臨床試験、治験参加施設となっています。

乳癌手術件数

秋田大学医学部附属病院では年間約120〜130例の乳癌患者さんの手術を行っています。術前にCT・MRIによって病変の広がりを見極め、手術術式の適切な選択および正確な切除範囲の設定を行います。また、手術終了後は適切な補助療法の選択と実施を行います。当院では腫瘍内科医、放射線科医、病理医、薬剤師、看護師、検査技師等による質の高い多職種カンファレンスを行うことによって、個々の患者さんに「手術」「放射線」「薬物療法」による最適な集学的治療を提供しています。

手術術式

乳房の手術

病変の広がりによって乳房部分切除術あるいは乳房切除術を行います。また患者さんによっては術前化学療法によってしこりを小さくしてから手術を行う場合もあります。

乳房全切除術を行う患者さんへは、乳房再建術についても情報提供を行い、形成外科と連携して個々の患者さんのご希望に合わせた乳房再建を実施しています。

腋窩(わきの下)リンパ節に対する手術

明らかなリンパ節の腫大がない場合はセンチネルリンパ節生検を基本としています。センチネルリンパ節とは「見張りリンパ節」の意味であり、これに転移がない多くの場合はそれ以外の腋窩リンパ節にも転移がないことが知られています。一方腫大したリンパ節がある場合、センチネルリンパ節に転移が認められた場合は腋窩リンパ節を脂肪と一塊にして切除する腋窩リンパ節郭清を行います。

センチネルリンパ節のSPECT/CTヒュージョン画像像
センチネルリンパ節のリンフォシンチグラフィ

手術成績

2000年から2012年までの乳がん患者さんの治療成績です。

ステージ別生存率

1年3年5年10年
0100%100%97%97%
I100%97%96%96%
IIA100%100%96%95%
IIB98%92%84%79%
IIIA100%80%75%62%
IV83%45%33%25%

術後合併症

【死亡率】
治療関連死亡率:0%
手術死亡:0%

その他の手術

乳腺良性腫瘍、甲状腺・副甲状腺に対する外科治療を行っています。